目標2飢餓をゼロに 世界が抱える課題/問題
まず『飢餓』とは何か?そんな疑問が浮かびます。
飢餓とは、十分な食べ物が食べられずに栄養不足になり、健康な状態を保つことができなくなった状態をいいます。
世界では約8.2億人の人が飢餓に苦しんでいます。
わかりやすく例えると、9人で同じテーブルを囲んで食事をしているときに、8人は十分な食事を取り満腹状態、しかし食べ物は残っている、なのにその中の一人はテーブルに余っている食事を満足に食べられず飢えているという状況です。
こんな状況、日本では考えられないし、正常な状況とは言えませんよね?
でも、このような状況が世界で今現在も起こっている実情なんです。
飢餓が起こる原因は?
飢餓が起こる原因は、自然災害や紛争、そして農業技術が低いために起こると言われています。
そのために持続可能な農業の技術を世界中に広めることも重要になってきます。
世界で生産されている穀物量は約25億トンです。これを世界人口で均等に分けると一人当たり約333kg食べられる計算になります。
一方私たちが一年で必要とされている年間平均穀物摂取量は165kgと言われています。つまり必要数の2倍以上生産がされているということです。
えっ?足りてるじゃんって思いませんか?
実は飢餓の原因は食料が足りていないことではなくて、一部の地域では食料が足りていないにも関わらず、食料が余って捨てられていることが大きな原因の一つなんです。
この問題は日本にも大きく関わってきます。
日本の状況は?
日本の食料自給率は約37%です。食べ物の半分以上を輸入に頼っています。
その一方で本来食べられるのに捨てられてしまう食べ物が、年間643万トンあると言われています。これは東京ドーム約五つ分と同じ量です。
他の国から食料を調達しているのに捨てている。これは明らかに正常なことではありません。
世界から飢餓をなくす取り組みとは、自然災害が起こった時に復興への寄付をしたり、農業技術のレクチャーをする等のことも重要になりますが、私たちが直ぐに取り決めることは、まず『食べ物を残さない』『必要以上は買わない』『ムダにしない』とても簡単です。
一人一人の取組は小さく感じますが私たちの小さな取り組みの積み重ねが、世界中の飢餓を撲滅しすべての人々、特に貧困層及び幼児を含む脆弱な立場にある人々が十分な食事を確保できることに繋がるのです。
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☟その他世界の現実:数値で見る課題・問題
- このまま何もしないと2050年には飢餓に苦しむ人たちは世界中で20億人になると言われています。これは人口の増加によって今と比べて食料が1.7倍も必要になるからです。
- 重度の栄養不良に陥っている人の比率は、2014年の8.3%から2019年には9.7%まで上昇している。2019年は約6億9000万人が栄養失調で、2014年と比べて6000万人近く増加している。
- 発育不全に苦しんでいる5歳未満の割合は、2000年の32%から2019年には21%と減少してはいる。しかし2025年までに9900万人、2030年までに8200万人まで減らすという目標を達成するには、これまで以上の取り組みが必要とされます。
このような課題/問題を解決するためにSDGs目標1貧困をなくそうではどのようなターゲット・指標が具体的に設定されているのでしょう?
目標2飢餓をゼロに ターゲットと指標
目標2飢餓をゼロには、8つのターゲット(具体的な取り組み内容)と、13個の指標(達成・未達成の判断基準/項目)が設定されています。
目標2飢餓をゼロにを簡単にまとめると
- すべての人に安全で栄養のある食品を確保する
- あらゆる人の栄養不足を解消する
- 持続可能な農業を進める
です。
それでは、具体的なターゲットと指標を見ていきましょう。
↓初めは数字表記のターゲット及び指標
ターゲット(具体的な取り組み内容) | 指標(達成・未達成はどんな指標で判断?) |
2.1 2030年までに、飢餓を撲滅し、全ての人々、特に貧困層及び幼児を含む脆弱な立場にある人々が一年中安全かつ栄養のある食料を十分に得られるようにする |
2.1.1 栄養不足蔓延率(PoU) |
2.1.2 食料不足の経験尺度(FIES)に基づく、中軽度または重度な食料供給不足の蔓延度 |
2.2 5歳未満の子供の発育阻害や消耗性疾患について国際的に合意されたターゲットを2025年までに達成するなど、2030年までにあらゆる形態の栄養不足を解消し、若年女子、妊婦、授乳婦及び高齢者の栄養ニーズへの対処を行う |
2.2.1 5歳未満の子供の発育阻害の蔓延度(WHO子供の成長基準の中央値から-2SD未満の年齢に対する身長) |
2.2.2 各5歳未満の栄養失調の蔓延度(WHO子供の成長基準の中央値から+2SDより大きいか又は-2SD未満の身長に対する体重)(タイプ(衰弱、過体重)別に詳細集計) |
2.3 2030年までに、土地、その他の生産資源や、投入財、知識、金融サービス、市場及び高付加価値化や非農業雇用の機会への確実かつ平等なアクセスの確保などを通じて、女性、先住民、家族農家、牧畜民及び漁業者をはじめとする小規模食糧生産者の農業生産性及び所得を倍増させる |
2.3.1 社農業/牧畜/林業企業規模の分類ごとの労働単価あたり生産額 |
2.3.1 社小規模食糧生産者の平均的な収入(性別、先住民、非先住民の別) |
2.4 2030年までに、生産性を向上させ、生産量を増やし、生態系を維持し、気候変動や極端な気象現象、干ばつ、洪水及びその他の災害に対する適応能力を向上させ、漸進的に土地と土壌の質を改善させるような、持続可能な食料生産システムを確保し、強靭(レジリエンス)な農業を実践する |
2.4.1 生産的で持続可能な農業の下に行われる農業地域の割合 |
2.5 2020年までに、国、地域及び国際レベルで適正に管理及び多様化された種子・植物バンクなども通じて、種子、栽培植物、飼育・家畜化された動物及びこれらの近縁野生種の遺伝的多様性を維持し、国際的合意に基づき、遺伝資源及びこれに関連する遺伝的な知識へのアクセス及びその利用から生じる利益の公正かつ衡平な配分を促進する |
2.5.1 中期又は長期保存施設に確保されている植物及び農業のための動植物の遺伝資源の数 |
2.5.2 絶滅の危機にある、絶滅の危機にない、又は、不明というレベルごとに分類された在来種の割合 |
↓ここからアルファベット表記のターゲット及び指標
2.a 開発途上国、特に後発開発途上国における農業生産能力向上のために、国際協力の強化などを通じて、農村インフラ、農業研究、普及サービス、技術開発及び植物・家畜のジーン・バンクへの投資を図る |
2.a.1 政府支出における農業指向指数 |
2.a.2 農業部門への公的支援の全体的な流れ(ODA及び他の公的支援の流れ) |
2.b ドーハ開発ラウンドのマンデートに従い、全ての農業物輸出補助金及び同等の効果を持つ全ての輸出措置の同時撤廃などを通じて、世界の市場における貿易制限や歪みを是正及び防止する |
2.b.1 農業輸出補助金 |
2.c 食料価格の極端な変動に歯止めをかけるため、食料市場及びデリバティブ市場の適正な機能を確保するための措置を講じ、食料備蓄などの市場情報への適時のアクセスを容易にする |
2.c.1 食料価格の変動指数(IFPA) |
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