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◆SDGsの基礎知識◆

目標11住み続けられるまちづくりを|世界が抱える課題/問題/ターゲット/指標

目標11住み続けられるまちづくりを
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目標11住み続けられるまちづくりを 世界が抱える課題/問題

皆さんは今、住んでいる街、故郷の街はお好きですか?

歩きなれな道、行きつけのお店、何気ない挨拶を交わす近所の人、人の幸せに直結するのは住んでいる街の環境と言っても過言ではないと思います。

日本に住んでいる方は特に自分の街が好きな方が多いように感じます。

これは本当に幸せなことですね。

世界中には街が公害に侵されていて、健康に害がある場所、犯罪が日常的に横行している場所、紛争でいつ被災するか分からない街などが多くあります。

世界中の誰もが幸せな生活を送るのに欠かせないこと、それを提言しているのがSDGs目標11『住み続けられるまちづくりを』です。

 

レジリエント(強靭)な街とは?

街づくりと聞くと、行政の取り組みのように感じる方も多いと思いますが、この開発目標は誰にでも、そして今すぐにでも実行できる目標であり、星の数ほどの実例あります。

朝起きて、家の周りを掃除する、これも立派な活動のひとつです。

住み続けられる街づくりは、一人ひとりの小さな積み重ねによって作られています。

実例をひとつ紹介します。イギリスのトッドモーデンという街があります。

この街の取り組みは映画にもなりました。

ある一人のおばあさんが、放置されている空き地にトウモロコシを植えてみようと始めました。

初めは無断で始められたそうです。

するといつの間にか、行政も参加するようになり、この街は食べられる野菜やフルーツが街中に溢れる景色になりました。

今でもその街では、生えている野菜やフルーツを教会などで無料で食べられたりするそうです。

空き地をそのまま放置するのではなく、みんなの笑顔あふれる場所に変えたことは、本当に素晴らしい取り組みです。

小さな取り組みから、街全体を変えることも可能と言える代表的な事例です。

 

災害に強い街づくり

もちろん行政や企業の力が必要なこともあります。

災害などはその一つとして挙げられます。

日本では特にレジリエントな街づくりがテーマとなっています。

レジリエントとは『強靭な』という意味がありますが、災害が起こったときに、いち早く復旧ができるということも盛り込まれています。

日本は昔から災害が多い国です。

しかしその中でも何度も復帰して、その復興技術が世界中から高く称賛されています。

最近では水道管やガス管に使われていた金属製のパイプを、ポリエチレンに変えることで錆びにくく地震の揺れにもしなやかに対応できるようにしたり、住宅地の駐車場に雨水を一時的に貯めることができるクロスウェーブという設備を設置し増水を防いだりする仕組みがあります。

 

人口増加に耐えられる街

これから世界で人口は更に増え続け、2030年には世界の人口の約3分の2に当たる約50億人が都市部で暮らすことになると予測されています。

その中で安心で安全な居住空間を確保すること、また何かの災害があったときに速やかにそれに対処する技術というものは必要不可欠なものになります。

古くから災害の多かった日本が、その技術を世界に広めていくことは大きな意味があります。

また、人が集中すると環境汚染の問題も増えていきます。

その中でソーラーパネルによる太陽光発電や、空気を汚さない電気自動車の普及など、これからは大きな変化がもとめられてきます。

その他世界の現実:数値で見る課題・問題

  • 世界ではスラム、もしくはスラムに類似する悪環境で10億人以上が日常生活を送っている。
  • 世界の都市住民の50%が公共交通機関への便利なアクセス(バス停または少人数交通システムから徒歩500m以内、または鉄道駅またはフェリー乗り場から1,000m以内に暮らしていること)ができていない。
  • 2016年時点で都市住民の10人中9人が汚染された空気の中で生活している。

このような課題/問題を解決するためにSDGs目標11住み続けられるまちづくりをではどのようなターゲット・指標が設定されているのでしょう?

 

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目標11住み続けられるまちづくりを ターゲットと指標

目標11住み続けられるまちづくりをでは、10個のターゲット(具体的な取り組み内容)と、15個の指標(達成・未達成の判断基準/項目)が設定されています。

誰もが住みやすい地球への一歩は、住みやすい街づくりから始まります。

ぜひ、小さな取り組みでも自分にできることがないか?考えてみましょう。

それでは、どんなターゲットや指標があるか見ていきましょう。

※ターゲットには目標ごとの番号が付けられています。目標1のターゲットは、『11.1』のような数字表記と『11.a』のようなアルファベットで表記されているものもあります。両者の違いについては若干わかりにくいですが、数字表記のターゲットは各目標の具体的な課題の達成を示していて、アルファベット表記のターゲットはこれら課題の達成を実現するための手段や措置について示されています。(アルファベット表記は行政や政府が取り組むみたいな感じです)

↓初めは数字表記のターゲット及び指標

ターゲット具体的な取り組み内容)指標(達成・未達成はどんな指標で判断?)
11.1 2030年までに、すべての人々の、適切、安全かつ安価な住宅及び基本的サービスへのアクセスを確保し、スラムを改善する11.1.1 スラム、非正規の居住や不適切な住宅に居住する都市人口の割合
11.2 2030年までに、脆弱な立場にある人々、女性、子ども、障害者及び高齢者のニーズに特に配慮し、公共交通機関の拡大などを通じた交通の安全性改善により、すべての人々に、安全かつ安価で容易に利用できる、持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する
11.2.1 公共交通機関へ容易にアクセスできる人口の割合(性別、年齢、障害者別)
11.3 2030年までに、包摂的かつ持続可能な都市化を促進し、すべての国々が参加型、包摂的かつ持続可能な人間居住計画・管理の能力を強化する
11.3.1 人口増加率と土地利用率の比率
11.3.2 定期的かつ民主的に行われている都市計画及び管理において、市民社会に直接参加できる構造を持つ都市の割合
11.4 世界の文化遺産及び自然遺産の保護・保全の努力を強化する
11.4.1 全ての文化及び自然遺産の保全、保護及び保存における総支出額(公的部門、民間部門)(遺産のタイプ別(文化、自然、混合、世界遺産に登録されているもの)政府レベル別(国、地域、地方、市)、支出タイプ別(営業費、投資)、民間資金のタイプ別(寄付、非営利部門、後援)
11.5 2030年までに、貧困層及び脆弱な立場にある人々の保護に焦点をあてながら、水関連災害などの災害による死者や被災者数を大幅に削減し、世界の国内総生産比で直接的経済損失を大幅に減らす
11.5.1 10万人当たりの災害による死者数、行方不明数、直接的負傷者数
11.5.2 災害によって起こった、グローバルなGDPに関連した直接的な経済損失、甚大なインフラ被害及び基本サービスの中断の件数
11.6 2030年までに、大気の質及び一般並びにその他の廃棄物の管理に特別な注意を払うことによるものを含め、都市の一人当たりの環境上の悪影響を軽減する
11.6.1 都市で成形される廃棄物について、都市部で定期的に回収し適切に最終処理されている固形廃棄物の割合
11.6.2 都市部における微粒子物質(例:PM2.5やPM10)の年平均レベル(人口で加重平均したもの)
11.7 2030年までに、女性、子ども、高齢者及び障害者を含め、人々に安全で包摂的かつ利用が容易な緑地や公共スペースへの普遍的アクセスを提供する
11.7.1 各都市部の建物密集地区域における公共スペースの割合の平均(性別、年齢、障害別)
11.7.2 過去12ヶ月における身体的又は性的ハラスメントの犠牲者の割合(性別、年齢、障害状況、発生場所別)

↓ここからアルファベット表記のターゲット及び指標

11.a 各国・地域規模の開発計画の強化を通じて、経済、社会、環境面における都市部、都市周辺及び農村部間の良好なつながりを支援する
11.a.1 人口予測とリソース需要について取りまとめながら都市及び地域開発計画を実行している都市に住んでいる人口の割合(都市の規模別)
11.b 2020年までに、包含、資源効率、気候変動の緩和と適応、災害に対する強靭さ(レジリエンス)を目指す総合的政策及び計画を導入・実施した都市及び人間居住地の件数を大幅に増加させ、仙台防災枠組2015-2030に沿って、あらゆるレベルでの総合的な災害リスク管理の策定と実施を行う
11.b.1 仙台防災枠組み2015-2030に沿った国家レベルの防災戦略を採択し実行している国の数
11.b.2 仙台防災枠組み2015-2030に沿った地方レベルの防災戦略を採択し実行している地方政府の割合
11.c 財政的及び技術的な支援などを通じて、後発開発途上国における現地の資材を用いた、持続可能かつ強靭(レジリエント)な建造物の整備を支援する
11.c.1 現地の資材を用いた、持続可能で強靭(レジリエント)で資源が効率的である建造物の建設及び改築に割り当てられた後発開発途上国への財政援助の割合

 

↓↓他のSDGs目標の概要も知りたい・気になるって方に、こちらの記事、置いときますね。

いま世界で何が起きている⁈【SDGs17目標:目標毎に要点解説】

 

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