この記事に訪問していただいた方々は、おそらく会社員の方ではないでしょうか?
早速ですが、会社員のあなたに質問です。
- 会社から今以上に成果を求められているが、どうすればいいか分からない。
- 会社で成果を出したいけど、これ以上やることが増えたらパンクしちゃう。
- そもそも改善をするにあたっての考え方とか、よくわからない。
このような悩みをもって業務に従事している方は少なくないと思います。
人は今以上の成果を出さなくてはいけないとき、改善をしなくてはいけない状況に立たされているとき、何か新しいことをやらなくてはいけないという思考に陥りがちです。
わざわざ莫大な費用・工数をかけて新しいことを導入しなくても、業務改善に繋がる考え方があれば活用したいと思いませんか?
今回紹介する改善の4原則ECRS(イクルス)は、そんな費用・工数を極力おさえ効果のある業務改善に導くことが可能な、改善のフレームワークです。
改善の4原則ECRS(イクルス)を学び業務で実践することで、今抱えている悩みが解決し、成果を上げられる可能性も高くなります。
全ての業務(業種)で即活用できる考え方になっていますので、是非一読し活用してみてください。
改善の4原則 ECRS(イクルス)とは?
下図の4原則の頭文字を取って、ECRS(イクルス)と言います。
①排除:Eliminate⇒②結合:Cmbine⇒③交換:Rearrange⇒④簡素化Simplifyの順番に改善策を検討します。
①の排除が一番改善効果が高く、④の簡素化が改善効果としては低くいとされているので、改善効果の高い順に検討することが推奨されます。
図にすると下記のようなイメージです。
項目ごとに細かく見ていきましょう。
排除:Eliminate
まず初めの視点が、『工程や作業自体を無くせないか』これを検討することです。
特に長年、当たり前のように行っている業務や、前任者から引き継いで、誰の何のために実施しているか分からないような業務などは『思い切ってやめてしまう』ことをお勧めします。
例えば、
- 誰も必要としていないムダな集計作業を、行っていないか
- お客様が求めていな過剰なサービスを、行っていないか
- 意味もないチェックや確認を、行っていないか(しかも2人で実施してたり・・)
- 定例の会議を生産性が低いと分かっていながらも、続けていることはないか
業務改善で最強なのは、今、自分がやっている業務や作業を無くすことです。
自分がやっている業務を無くしてしまったら、自分はクビになってしまうのでは?
と心配される方もいるとは思いますが、今まで誰も気づかなかった点に気づき、会社にとってムダになっていた業務の改善をしてくれた優秀な人材をクビにする会社は、ほぼ無いでしょう。
逆に今までに任せられなかった、重要なやりがいのある業務に着ける確率が増えると言えます。
結合:Combine
2つ目の視点は『2つの作業を一緒にできないか・2つの機能を合体できないか』こちらの視点で検討します。
例えば、
昔は、コピー機とFAXは別の機械で一つの役割を果たしていました。ここに結合:Combineの視点を入れ改善したことでFAXコピー機が誕生しました。
そのFAXコピー機にスキャナーの機能を結合することはできないだろうかの視点で、複合コピー機が誕生しています。
上記の事例は、機能を合体できないか視点での改善でしたが、作業に置き換えても全く同じです。
例えば、飲食店で4人で分担していた作業を(片付け)を一緒にすることで、効率改善につながるのでは?
こちらも、結合:Combineの観点での改善です。
会社の規模や、環境の変化があった場合、今までは効率がいいと思っていた内容でも、結合の視点を持ち、改善に取り組むことで、実は大きな成果につながることがあります。
自分の会社などで、結合:Combineができる機能・作業が無いか?
この視点・問題意識を常に持って業務に向き合うことをお勧めします。
交換:Rearrange
3つ目の視点は『作業手順や工程を入れ替えられないか』こちらの視点で検討します。
味噌汁の作業工程を例にして説明します。
右図上の工程のように、
- 豆腐を切る:5分
- ワカメを切る:5分
- お湯を沸騰させる:10分
- 味噌を入れて完成:トータル25分
このような工程があったとします。
この工程を交換:Rearrangeの視点で改善した工程が右図下の工程になります。
お湯を沸騰させる作業工程を、豆腐を切る工程と同時に開始し、結果的に10分味噌汁を調理する時間を改善できた事例です。
今回の事例は分かりやすく説明するために極端に表していますが、このような状況に陥っていることに我々は気付いていないことが、多々あります。
こんな少しのことに目を向けなきゃいけないの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、長期的な目線で見ると改善効果は大きいと言えます。
簡素化:Simplify
4つ目の視点は『チェック方法を簡単にできないか・作業手順を単純にできないか』こちらの視点で検討します。
例えば、
- 社内で使用している見積書、請求書、報告書などは、まとめることができないか
- そもそもシステムやアプリケーションに置き換えることができないか
簡素化:Simplifyの視点で改善を進めることで、ムダな資料を作成する時間、ムダなチェックをする時間、あるいは新人さん(新入社員)にその業務を教える時間、システムやアプリケーションの使用で勘違いによる間違い等も削減することができます。
1つ1つの改善効果は少ないかもしれませんが、一番取り掛かりやすく、積み上げることでの効果は大きいと言えます。
改善の4原則ECRS(イクルス)まとめ
このように、改善の4原則ECRS(イクルス)は業務改善効果の高い視点、順序を示した改善のフレームワークです。
会社ではいろいろな問題・課題があり、何から取り組めばいいか迷った場合に、有効な考え方であると言えます。
引き算の改善フレームワークを身に着けることで、会社内の業務がシンプル化され、今まで起こっていたミスやクレームも減る波及効果も期待できます。
是非、自分の会社や日常に取り入れていただき、生産性の高い職場、日常を目指しましょう。
以上で記事は終わりです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。