目標17パートナーシップで目標を達成しよう 世界が抱える課題/問題
SDGsとは誰が取り組むべき問題なのでしょうか?
SDGsという考えを提唱した国連でしょうか?
それとも国や政府でしょうか?
地域、企業などでしょうか?
SDGsは地球上の誰一人他人事ではなく、全員で取り組むものです。
すべての課題がつながっている
SDGs目標6・13・14・15は『環境』について
SDGs目標1・2・3・4・5・7・11・16は『社会』について
そしてSDGs目標8・9・10・12は『経済』について、それぞれ達成すべき内容がしるされています。(いま世界で何が起きている⁈【SDGs17目標:目標毎に要点解説】)
まず地球環境が基盤にあり、その上に人類社会、そして経済が成り立っています。
どれか一つ達成できればいいというものではありません。
すべてが等しく達成されてこそ意味があります。
誰一人取り残さないためには、環境問題も、社会問題も、そして経済問題もすべてを解決しなければいけません。
私たち一人ひとりができること
環境に配慮し一人ひとりがゴミを減らしたり、
脱プラスティックなど環境に悪いものは使わない選択をする、
国や地域が多様性を受け入れた平和で公平なコミュニティをつくることに注力する、
そして会社・企業が持続可能な経営を目指し安定した雇用を実現させる。
一人ひとり、そしてそれぞれの立場でできることをやっていくこと、
そして手を取り合って周囲の人々と協力していくこと。
それこそがSDGs目標のラスト、『パートナーシップで目標を達成しよう』なのです。
SDGsとお金
SDGsはグローバルなパートナーシップがない限り実現できません。
そこには金銭的な援助も当然必要になってきます。
発展途上国に援助するような大きなものから、個人ができる小さなことまで、そこには優劣なく必要な行動になります。
代表的なもには、ESG投資というものがあります。
ESGとは、
- Enviroment(環境)
- Social(社会)
- Governance(企業統治)
の3つの単語の頭文字をとった言葉です。
これからの売上のありかた
今までは競争社会の中で、いかに自社の売上を上げるのかだけに多くの企業が注力してきました。
その結果、環境は汚染され、貧富の差が広がり無理をして成長した企業も、また取って代わられ永続的に発展ができないということが多くありました。
なぜそうなったかというと、金融市場がそれを良しとしてきたからです。
お金を増やすことが良いことなんだ、目先の利益を優先し投資をするときにも、いかに儲かっているかが最大の関心事でした。
しかし世の中は大きく変わりつつあります。
さきほどのESG投資とは、わかりやすく言うと自社の利益だけを優先し環境破壊や社会全体にとって良くない影響を与える企業よりも、環境や社会など長い時間軸でビジネスを行い周りにもいい影響を与えている企業を積極的に応援しようという考えです。
地球環境や周りに良い影響を与えている企業は、結果的に長く経営を続けることができます。
そうすると、投資をしたかたも短期的ではなく長期的に利益を上げ続けることができます。
よくSDGsと聞くと、寄付や無償のボランティアをイメージするかたが多くいますが、SDGsの考えは本業を通じて健全に利益を生み出すことを前提にしています。
多くの人が限られた資源を有効に活用し、不公平のない経済を循環させ、みんなが幸せに働き暮らし続けられる社会。
世界は今、大きな価値観の変容を迎えています。
SDGsは日本文化に似ている
SDGsは日本が古くから持っていた心持ちによく似ています。
使えるものはできるだけ長く使う、もったいないという考え、商売においては売り手と買い手だけではなく、社会にも貢献しなけらばいけないという『三方良しの精神』
経済の発展ばかり考えてきた私たちが、今一度自分たちを見つめ直すときが来たように思います。
※このようなSDGsの情報発信も『SDGs目標17パートナーシップで目標を達成しよう』に貢献できる一つの活動と言えます。
☟その他世界の現実:数値で見る課題・問題
- 2018年途上国への海外直接投資(FDI)は2%増加し7,060億ドルになったが、パンデミックによる投資遅れで、2020年には最大40%、2021年にはさらに8%ほど減少している。
- 新型コロナウイルスにより多くの人は自宅でのテレワーク・オンラインショッピングなど、インターネットに頼った生活になった。しかし2019年末時点でインターネットを利用しているは53.6%(41億人)とまだまだ情報の地位格差が大きい状況である。
このような課題/問題を解決するためにSDGs目標17パートナーシップで目標を達成しようではどのようなターゲット・指標が設定されているのでしょう?
目標17パートナーシップで目標を達成しよう ターゲットと指標
目標17パートナーシップで目標を達成しようでは、19個のターゲット(具体的な取り組み内容)と、25個の指標(達成・未達成の判断基準/項目)が設定されています。
目標17パートナーシップで目標を達成しようは、今までのSDGs目標1~16とは少し毛色が違います。
SDGsの目標1〜16を達成するためには世界中の国の政府、国民、技術者、地域、企業、個人といった、ありとあらゆる人たち全員が結束してSDGsに取り組むことが必要です。
そのために、「資金・技術・能力構築・貿易・体制面」において実施手段強化を目的として設定されたのが目標17パートナーシップで目標達成しようです。
それでは、どんなターゲットや指標があるか見ていきましょう。
↓ターゲット及び指標
◆資金◆
ターゲット(具体的な取り組み内容) | 指標(達成・未達成はどんな指標で判断?) |
17.1 課税及び微税能力の向上のため、開発途上国への国際的な支援なども通じて、国内資源の動員を強化する |
17.1.1 GDPに占める政府歳入合計の割合(収入源別) |
17.1.2 国内予算における、自国内の税収が資金源となっている割合 |
17.2 先進国は、開発途上国に対するODAをGNI比0.7%に、後発開発途上国に対するODAをGNI比0.15~0.20%にするという目標を達成するとの多くの国によるコミュットメントを含むODAに係るコミュットメントを完全に実施する。ODAを後発開発途上国に供与するという目標の設定を検討することを奨励する |
17.2.1 OECD/DACによる寄付のGNIに占める純ODA総額及び後発開発途上国を対象とした額 |
17.3 複数の財源から、開発途上国のための追加的資金源を動員する |
17.3.1 海外直接投資(FDI)、ODA及び南南協力の国内総予算に占める割合 |
17.3.2 GDP総額に占める送金額(USドル) |
17.4 必要に応じた負債による資金調達、債務救済及び債務再編の促進を目的とした協調的な政策より、開発途上国の長期的な債務の持続可能性の実現を支援し、重債務貧困国(HIPC)の対外債務への対応により債務リスクを軽減する |
17.4.1 財及びサービスの輸出額に占める債務額 |
17.5 後発開発途上国のための投資促進枠組みを導入及び実施する |
17.5.1 後発開発途上国のために投資推進枠組みを導入及び実施している国の数 |
◆技術◆
17.6 科学技術イノベーション(STI)及びこれらへのアクセスに関する南北協力、南南協力及び地域的・国際的な三角協力を向上させる。また、国連レベルをはじめとする既存のメカニズム間の調整改善や、全世界的な技術促進メカニズムなどを通じて、相互に合意した条件において知識共有を進める |
17.6.1 各国間における科学技術協力協定及び計画の数(協力形態別) |
17.6.2 100人当たりの固定インターネットブロードバンド契約数(回線速度別) |
17.7 開発途上国に対し、譲許的・特恵的条件などの相互に合意した有利な条件の下で、環境に配慮した技術の開発、移転、普及及び拡散を促進する |
17.7.1 環境に配慮した技術の開発、移転、普及及び拡散の促進を目的とした開発途上国のための承認された基金の総額 |
17.8 2017年までに、後発開発途上国のための技術バンク及び科学的技術イノベーション能力構築メカニズムを完全運用させ、情報通信技術(ICT)をはじめとする実現技術の利用を強化する |
17.8.1 インターネットを使用している個人の割合 |
◆能力構築◆
17.9 すべての持続可能な開発目標を実施するための国家計画を支援するべく、南北協力、南南協力及び三角協力などを通じて、開発途上国における効果的かつ的をしぼった能力構築の実施に対する国際的な支援そえ強化する |
17.9.1 開発途上国にコミットした資金及び技術援助(南北、南南及び三角協力) |
◆貿易◆
17.10 ドーハ・ラウンド(DDA)交渉の結果を含めたWTOの下での普遍的でルールに基づいた、差別的でない、公平な多角的貿易体制を促進する |
17.10.1 世界中で加重された関税額の平均 |
17.11 開発途上国による輸出を大幅に増加させ、特に2020年までに世界の輸出に占める後発開発途上国のシェアを倍増させる |
17.11.1 世界の輸出額に占める開発途上国と後発開発途上国の割合 |
17.12 後発開発途上国からの輸入に対する特恵的な原産地規則が透明で簡略的かつ市場アクセスの円滑化に寄与するものとなるようにすることを含む世界貿易機関(WHO)の決定に矛盾しない形で、すべての後発開発途上国に対し、永続的な無税・無枠の市場アクセスを適時実施する |
17.12.1 開発途上国、後発開発途上国及び小島嶼開発途上国が直面している関税の平均 |
◆体制面◆【政策・制度的整合性】
17.13 政策協調や政策の首尾一貫性などを通じて、世界的なマクロ経済の安定を促進する |
17.13.1 マクロ経済ダッシュボード |
17.14 持続可能な開発のための政策の一貫性を強化する |
17.14.1 持続可能な開発の政策の一貫性を強化するためのメカニズムがある国の数 |
17.15 貧困撲滅と持続可能な開発のための政策の確立・実施にあたっては、各国の政策空間及びリーダーシップを尊重する |
17.15.1 開発協力提供者による国有の結果枠組み及び計画ツールの利用範囲 |
◆体制面◆【マルチステークホルダー・パートナーシップ】
17.16 すべての国々、特に開発途上国での持続可能な開発目標の達成を支援すべく、知識、専門的知見、技術及び資金源を動員、共有するマルチステークホルダー・パートナーシップによって補完しつつ、持続可能な開発のためのグローバル・パートナーシップを強化する |
17.16.1 持続可能な開発目標の達成を支援するマルチステークホルダー開発有効性モニタリング枠組みにおいて進捗を報告する国の数 |
17.17 さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する |
17.17.1 官民、市民社会のパートナーシップにコミュットしたUSドルの総額 |
◆体制面◆【データ・モニタリング・説明責任】
17.18 2020年までに、後発開発途上国及び小島嶼開発途上国を含む開発途上国に対する能力構築支援を強化し、所得、性別、年齢、人種、民族、居住資格、障害、地理的位置及びその他各国事情の関連する特性別の質が高く、タイムリーかつ信頼性のある非集計型データの入手可能性を向上させる |
17.18.1 公的統計の基本原則に従い、ターゲットに関する場合に、各国レベルで完全に詳細集計されたSDG指標の割合 |
17.18.2 公的統計の基本原則に準じた国家統計法のある国の数 | |
17.18.3 十分な資金提供とともに実施されている国家統計計画を持つ国の数(資金源別) |
17.19 2030年までに、持続可能な開発の進捗状況を測るGDP以外の尺度を開発する既存の取組を更に前進させ、開発途上国における統計に関する能力構築を支援する |
17.19.1 開発途上国における統計能力の強化のために利用可能となった資源のUSドル額 |
17.19.2 ①少なくとも過去10年に人口・住宅センサスを実施した国の割合②出生届が100%登録され、死亡届が80%登録された国の割合 |
↓↓他のSDGs目標の概要も知りたい・気になるって方に、こちらの記事、置いときますね。
いま世界で何が起きている⁈【SDGs17目標:目標毎に要点解説】
『SDGsに個人で貢献したい!』『興味はあるけど具体的にどうすればいいの?』
こんなかた向けに、『日常生活で個人だからこそできるSDGs貢献』のお役立ち情報を分かりやすく配信していますので、良ければこちらもご覧ください。