- プロジェクトのリーダーになったけど、どのように進めればいいか悩んでいる
- 会社からノルマを与えられ、結果を出すことを求められている
- 改善の手法を知り、自分の職場で運用してみたい
こんな悩みを抱える方に向けた記事です。
改善のフレームワークとは『枠組み』を意味し、業務改善や経営戦略の問題解決に役立つ思考やツールのことを指します。
改善のフレームワークと言っても世の中には無数のフレームワークがあり、どれを適用し活動するか迷うこともあると思います。
全てのフレームワークを把握し自分の職場・会社に適用させるのは難しく生産性も高くありません。
そんな数あるフレームワークの中から、使いやすく効果の出やすいフレームワークを4つ厳選して紹介します。
この4つのフレームワークを理解し会社・職場で運用できれば、あなたの信頼感、あなたが手にする業績は間違いなく上がることでしょう。
それでは始めます!
知らないと損する!改善のフレームワーク4選
使いやすく、効果の出やすい改善のフレームワークは下記の4つです。
- 5S(ゴエス)
- ECRS(イクルス)
- PDCAサイクル(ピーディーシーエーサイクル)
- OODA LOOP(ウーダループ)
一つずつ解説していきます。
5S(ゴエス)
5Sとは、『整理・整頓・清掃・清潔・躾』のことを言います。
この5Sをローマ字表記にすると『Seiri・Seiton・Seisou・Seiketsu・Shitsuke』です。
この五つの頭文字『S』をとって【5S】と言います。
それぞれの、意味は下記の通りになります。
- 整理:要るものと、要らないもを分けて、要らないものは捨てること。必要なものが欠けることなく置いてある状態。
- 整頓:決められたものを決められた場所に置き、いつでも取り出せ、使える状態にしておくこと。
- 掃清:ゴミやほこりを取り除き、常に職場をきれいな状況に保つこと。
- 清潔:整理・整頓・清掃を維持していくこと。
- 躾:決められたことを正しく守る習慣を、身に着ける・身に着けさせること。整理・整頓・清掃・清潔が当たり前にできる習慣付けをすること。
5S活動による効果は職場環境の美化、従業員のモラル向上です。
改善活動の根底にある、企業の体質改善に寄与します。
波及効果として、営業力の強化、コスト改善、品質向上などが挙げられてます。
☟5Sの考え方・使用方法を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【5S活動をあなどるな!】会社員として知っておきたい5Sの基本
ECRS(イクルス)
下図の4つの頭文字を取って、ECRS(イクルス)と言います。
①排除:Eliminate⇒②結合:Cmbine⇒③交換:Rearrange⇒④簡素化Simplifyの順番に改善策を検討します。
①の排除が一番改善効果が高く、④の簡素化が改善効果としては低くいとされているので、改善効果の高い順に検討することが推奨されます。
図にすると下記のようなイメージです。
ECRSを実施して得られる効果は、ムダの排除です。
今、当たり前に実施している業務。
これを継続的に最適化し、高効率を維持することを目的に使用すると、効果を発揮する改善のフレームワークです。引き算の改善フレームワークとも捉えると覚えやすいです。
昨今、働き方改革が注目されたことにより、生産性をアップし業務時間短縮が求められる企業が多くみられます。
そのような状況に適用する為にも、ECRSの考え方は有効と言えます。
☟ECRSの考え方・使用方法を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【改善の4原則ECRS(イクルス)】とは?引き算の改善フレームワーク
PDCAサイクル(ピーディーシーエーサイクル)
日本企業にも深く浸透しているPDCAサイクルは1950年代、品質管理研究の第一人者であったアメリカの統計学者ウィリアム・エドワーズ・デミング博士によって提唱された改善のフレームワークです。
①Plan:計画 ②Do:実行 ③Check:評価 ④Act:の流れで進めることから、各項目の頭文字をとってPDCAサイクルと言います。
PDCAサイクルの内容を要約すると、下記の図のようになります。
PDCAサイクルとは、もともと工場の生産性を高めるために作られたフレームワークです。
つまり工場での生産効率や能率向上といった『決められた工程をいかに低コストで進め、高い効果を発揮するか』という課題に対する改善を図るのに最適だとされています。
PDCAサイクルの最大の特徴として、工程がすでに明確になっているものに対して威力を発揮する、改善のフレームワークです。
このPDCAサイクルは一度回すことで確実に成果を上げられるものではなく、サイクルを何回も回すことで最大の効果が発揮されます。
このことを『継続的改善』といい、企業には必要不可欠な考え方です。
日本規格協会が発行するISO 9001やIS0 14001にも適用されているフレームワークです。
☟PDCAサイクルの考え方・使用方法を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
理解を深めて、PDCAサイクルを使いこなそう!【具体例をもとに解説】
OODA ループ(ウーダループ)
OODAループとは、米軍の意思決定プロセスを理論化したものです。
米空軍のジョン・ボイド大佐が提唱した理論であり、米軍の組織構造、行動原則、戦略の基軸とされています。
①Observer:観察 ②Orient:仮説構築 ③Decide:意思決定 ④Act:実行の流れで進めることから、各項目の頭文字をとってOODAループと言います。
OODAループの内容を要約すると、下記の図のようになります。
OODAループの特徴として、起業を成功させたい・新規事業を開発するといった『工程が明確でない課題』に対して効果的なフレームワークです。
PDCAサイクルと比べると、計画の工程がないことで、より早く改善のサイクルが回せる特徴もあります。
OODAループもPDCAサイクル同様、一度回すことで成功を確実に得られるものではなく、何度も回すことでゴールへ近づいていきます。
機動性が高く『競争優位』の観点が強いことから、アメリカの優良企業にも広がっています。
☟OODAループの考え方・使用方法を、もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
OODAループとは?【内容・PDCAサイクルとの違い・具体的な使用例を解説】
まとめ
今回の記事をおさらいすると、下記のような表になります。
どうでしょうか?
この4つの改善のフレームワークを有効に活用することで、解決できない問題や課題は、ほんとんどないように感じます。
今回紹介した4つのフレームワークの特徴を理解し、今、自分に必要な改善のフレームを見極めて使用することが、自分が得たい効果を呼び寄せる近道だと思います。
今回の記事は、以上になります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。