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◆仕事で使える知識・思考◆

【5S活動をあなどるな!】会社員として知っておきたい5Sの基本

5S基本
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5Sと聞いて『きれいにすることでしょ?』

この認識の方は少し5Sをあなっどっていると言えます。

5S活動を説明してください!と言われてきちんと説明できる方は意外に少なく感じます。

5S活動の本質、重要性を理解し活動することで、会社・現場の質を向上させることができます。

今回は会社員として最低限知っておきたい5S活動の基本知識・5Sを導入するメリットを解説していきます。

 

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会社員として知っておきたい【5S】の基本

5S activity

それでは解説していきます!

 

5Sとは?

5Sとは、『整理・整頓・清掃・清潔・躾』のことを言います。

この5Sをローマ字表記にすると『eiri・eiton・eisou・eiketsu・hitsuke』です。

この五つの頭文字『S』をとって【5S】と言います。

それぞれの、意味は下記の通りになります。

  • 整理:要るものと、要らないもを分けて、要らないものは捨てること。必要なものが欠けることなく置いてある状態。
  • 整頓:決められたものを決められた場所に置き、いつでも取り出せ、使える状態にしておくこと。
  • 掃清:ゴミやほこりを取り除き、常に職場をきれいな状況に保つこと。
  • 清潔:整理・整頓・清掃を維持していくこと。
  • :決められたことを正しく守る習慣を、身に着ける・身に着けさせること。整理・整頓・清掃・清潔が当たり前にできる習慣付けをすること。

この内容はご存じの方も多いのではないでしょうか。

※整理・整頓・清掃・清潔・躾の各具体例は、下記の詳細ページをご確認ください。

⇒行動のムダがなくなる!【5S:整理】の具体例とメリットを解説

⇒ムダのない職場を作る【5S:整頓】の重要な考え方・具体的なアクションプランを解説

⇒職場にやる気を吹き込む!【5S:清掃】の重要な考え方と具体的なアクションプランを解説

⇒【5S:清潔】清潔な状態を維持するには『割れ窓理論』が重要!

⇒習慣化が圧倒的な差を生む【5S:躾】重要な考え方・具体的例を紹介

 

では、5S活動を実施することで、得られるメリットはどんなことがあるでしょうか?

『いやいや、職場がきれいになるだけでしょ⁈』と思った方は、下記の『5S活動を実施することでのメリット』をご覧ください。

 

5S活動を実施することでのメリットとは?

5Sをすればきれいになる。これは、間違いではありません。その通りです。

しかし、その認識では、なかなか5S活動を定着させることが難しいと思います。

自分の家、部屋を思い返すと分かると思いますが、ずっときれいな状態を保てている人は少ないのではないでしょうか?

しかし、お客さん・友達が家に来る等の用事があるときは、きれいにしますよね。

人は目的が明確になったときに、初めて行動に移します。

これは5S活動でも同じです。

『きれいにする』この目的だけでは少し弱い。その場はきれいになるかもしれませんが、会社での5S活動を継続的に実施する『目的=メリット』の理解度としては不足していると言えます。

会社が5S活動を実施するメリットとして、下記のようなことが言えます。

  1. 5S活動は強力な営業ツール
  2. 5Sで会社のコストが変わる
  3. 5S活動で品質が向上する

一つずつ解説します。

 

(1)5S活動は強力な営業ツール

工場内や事務所の5Sができている会社は、営業の業績がいい傾向にあります。

私たちは、初対面の人を見て『この人は良さそう!なんかいいな~』と思う基準の一つとして、『その人の外見』があると思います。

お客様が自分の会社を訪問した時、工場内・事務所内がきちんと整理・整頓され、きれいな状態が保たれているだけで『この会社は安心できるかも』『この会社は教育が行き届いているな』という好印象を与えることができます。

逆に、工場内で使用する工具があちこちに散らばっていたり、事務所の机の上に資料が山積みになっている、こんな状況でお客様を向かい入れると、お客様に与える印象はあまり良くないと言えます。

お客様を受け入れる際に『あいさつ』も、とても重要です。

お客様が来社した際に、全員が席を立ち『いらっしゃいませ!』と大きな声で向かい入れる。

このときお客様の心境はどうでしょう?

『とても気持ちい会社だ!』と思っていただけると思います。

5Sを会社に取り入れ、定着させることで、お客様からの評価が上がり、会社全体での営業の強化につながると言えます。

 

(2)5Sで会社のコストが変わる

人は、ムダな作業が多い生き物です。そして、その無駄が生活の中で当たり前になっていることが多く、作業の一環として位置付けているので、自分では気づくことが困難です。

これを解消・軽減するにも5S活動は重要な役割を果たします。

ムダ作業の代表であり、すぐにも改善できるのが『探すムダ』です。

例えば、現場業務で工具を探す・部品を探すだったり、事務業務で資料を探す・PC内でデータを探すなど、日常当たり前に行っている作業が探すムダに当たります。

5S活動を導入し、この無駄に対して意識を向けることができれば、会社・個人のメリットは大きいと言えます。

現場業務・事務業務で実施していた残業が削減できたり、作業内の効率が改善できます。

その結果、会社の業績は改善し、コスト意識の高い従業員を育成することにつながると言えます。

 

(3)5S活動で品質が向上する

5S活動を真剣に取り組むと、会社の品質は間違いなく向上します。

5S活動が定着している会社は不具合発生確率がとても少ないです。

会社で起こる不具合(お客様の要求を満たしていないこと)の60%は『決められたことが守れないために起きた不具合』と言われています。

決めごとを守れない理由もいろいろありますが、5S活動『整理・整頓・清掃・清潔・躾』を導入すると、決めごとを守りやすい環境を確保することができます。

5S活動が品質向上の基盤であると言われるのは、そのような理由からです。

 

品質が向上すると、お客様からの信頼を得られるため、営業へも貢献できます。

コストに関しても、お客様の要求するコストに近づく可能性が高くなるので、会社としての競争力も上がります。

 

このように、5S活動を導入するメリットは多岐にわたります。

5S活動は『きれいにすることが目的』ではないことが分かっていただけたと思います。

 

5S活動を定着させるためには?

5S活動が定着すれば、いろいろなメリットがあることは理解していただけたと思います。

しかし、実際に5S活動を導入したけどなかなか続かない等の困りごとは良く聞かれます。

5Sを定着させるためには、下記の内容を意識し行動しましょう。

  1. TOPが率先して動く
  2. 5S活動の先にあるもの『方針・目標』意識させる
  3. 形骸化しない仕組みを導入する

一つずつ解説します。

 

(1)TOPが率先して動く

5S活動を導入したけど続かない、そんな会社のほとんどがTOPが率先して動いていない傾向があります。

根性論になってしまいますが、TOPの『やるぞ!』と先頭に立ち活動することが定着させる重要なポイントです。

TOPの本気度を従業員は見ています。

よくあるのが、TOPが5S活動実施の指示をしただけで、その後は部下に任せきり。

これでは、日常業務で忙しい部下たちが継続して5S活動を実施するのは難しいでしょう。

従業員たちの重い腰を上げさせるためには、継続的なTOPの推進が必要です。

組織の規模にもよりますが、定着までには3年ほどはかかると思います。

それはそうですよね。

こんなに会社にとってメリットが得られる活動です。

本気で取り掛からなければ、本当の意味での定着は不可能と言えます。

しかし、定着したときには、TOPの方は大きな満足感・達成感を得られるのは間違いありません。

 

(2)5S活動の先にあるもの『方針・目標』意識させる

TOPが先頭にたって、5S活動の導入に注力する。

とても重要ですが、それだけだと従業員はやらされている感がどうしても出てきてしまいます。

そんなことを発生させないためにも、明確な『方針・目標』をたてることが重要になってきます。

この5S活動はどのように進めていきたいか【方針】、この5S活動でなにを得たいのか【目標】これを明確にし、従業員に伝えることで推進のスピード・精度は格段にUPします。

これをやっていない会社さんが多くみられます。

そのような会社さんの従業員へ『5S活動ってどんな活動ですか?』とインタビューをすると、たいてい返ってくる言葉は、『きれいにすることでしょ⁈』と返ってきます。

これではお客様の要求に応えられるような5S活動にはなりません。

5S活動の『方針・目標』を明確にする。

これは、是非取り入れていただきたいと思います。

 

(3)形骸化しない仕組みを導入する

1、2の項目では、精神的な部分に問いかける話でしたが、ここでは形骸化しにくくなる仕組みのお話をさせていただきます。

形骸化しない仕組みを作るポイントとしては

  1. 『今の業務内に盛り込むことはできないか?』の観点で考える
  2. 誰が見ても、進捗状況が分かる状況を作る

 

(1)『今の業務内に盛り込むことはできないか?』の観点で考える

よくありがちなのが、5S活動を導入したい思いが先に立ちすぎて、大きなプロジェクトで推進する方法です。

これは、ほとんどの場合、失敗に終わります。

形的には、TOPの意思も伝わるし、やってる感はあるのですが、たいていの場合、従業員が付いてこれなくなります。

5Sで重要なのは『従業員が日常的に負荷なく、当たり前のように出来る』

この考えが、重要です。

新たにプロジェクトを大々的に推進するのもいいですが、従業員は『また、仕事が増えた』という思考に陥りやすいです。

そこで重要な考え方として『今の業務に何とか盛り込めないか?』この観点で考えるのが必要になってきます。

例えば、朝の朝礼をやっているなら朝礼を終わらせる前の1分を使用して机の上の整理・整頓をする時間を作ったり、作業現場なら休憩前1分を使って自分の身の回りの片づけをする時間を作る。

業務内容で、実施することは異なると思いますが、このような工夫が必要です。

『1分って⁈短すぎじゃない!』こんな声が聞こえてきますが、一番大事なのは実施する時間ではなく、従業員が毎朝の歯磨きのように、5Sを日常の習慣に取り入れてもらうことが重要です。

従業員への押し付けは絶対に避けなければなりません。

あまりに、大げさにやりすぎると継続できなくなり、結果、失敗に終わります。

まずは定着です。

大々的にイベントを実施するのは、従業員の5Sに対する意識が定着したと判断してからでも遅くありませんし、そのような状態でイベントを開催すれば、成功の確率は高くなります。

 

(2)誰が見ても、進捗状況が分かる状況を作る

進捗状況が分かる仕組みを運用するのも、5Sを定着させるには、とても重要な活動です。

しかし、これにも工夫が必要になってきます。

(1),でも述べたように、従業員が負荷になるような進捗確認方法は避けたいです。

進捗確認を始める時期も重要になると、私は考えます。

進捗確認の仕組みを運用する時期は、(1),の内容がある程度、定着してからがベストです。

(1),の活動を始めてから、3ヶ月~6ヶ月後ぐらいのイメージです。

このころには、従業員が5S活動がある程度、定着し『心の中の違和感』が減ってきています。

初めのころは、5S活動を実施するだけで、かなりの違和感があったはずです。

これは、日常の業務として受け入れられてくると、軽減します。

何が言いたいかというと、初めから進捗確認の仕組みを従業員に要求するのは好ましくないということです。

5S活動を始めたばかりの従業員は、心の中に違和感を持ちながら5S活動を実施していますので進捗確認の運用を同時に実施すると、定着の妨げになると思っています。

なので、進捗確認は焦らず、タイミングを見てから運用することをお勧めします。

ちなみに、進捗確認方法は、朝礼で担当者に報告をしてもらったり、会議等の報告項目に盛り込んだり、実際に5S活動を実施する現場ではチェックシートを用いて、進捗状況を見える化する。

こんな一般的な方法で問題ないです。

 

重要なのは、5S活動が定着するまでのプロセスです。

5S活動を導入したとお考えの、TOP、推進者の方は、『自分がまず動く』『焦らない長期目線』この考えを大事にしていただきたいと思います。

 

以上になります。

5S活動の項目ごとの詳細は

⇒行動のムダがなくなる!【5S:整理】の具体例とメリットを解説

⇒ムダのない職場を作る【5S:整頓】の重要な考え方・具体的なアクションプランを解説

⇒職場にやる気を吹き込む!【5S:清掃】の重要な考え方・具体的なアクションプランを解説

⇒【5S:清潔】清潔な状態を維持するには『割れ窓理論』が重要!

⇒習慣化が圧倒的な差を生む【5S:躾】重要な考え方・具体的例を紹介

をご覧ください。

 

☟5Sの教養を、より深めたい方に、おすすめな本

 

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

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